「学生のうちにアプリ開発事業で起業したい・・・」
「アプリ開発での起業で一儲けしてみたい・・・」
「実際どうやったら失敗せずに済むだろう?」
学生のうちから趣味でアプリ開発をする人はいるかもしれませんが、
起業となると何から始めていいか困るのではないでしょうか?
経験のない学生が何も考えずに起業しても、失敗は目に見えていますし、
逆に考えすぎてもいつまで経っても動けませんよね。
しかし、4年間という制限時間がある学生期間。せっかく起業したいのであれば今すぐ取り組むべきです。
私も、学生時代にフリーのエンジニアとして起業し、HP制作からアプリ開発まで様々な開発環境を直で経験してきましたが、振り返ってみると「もっと早く始めておけば・・・」と後悔することも多いです。
もちろんアプリ開発での起業においてはスキルやテクニックは必要なのですが、それよりもやっぱり経験を積むことが一番の成長に繋がります。初めてのことに不安を感じるのは当たり前です。私もそうでした。
だからこそ、行動して失敗も成功も身を以て受け止め、自分自身の成長として受け止めていける。それが起業することの一番のメリットだと今感じています。
この記事では、そんな私が、アプリ事業ですぐに起業したい学生が思い立った時にすぐ行動に移せるように、アプリ開発での起業ステップを1からまとめました。
起業アイデアの参考になるように、私が出会ってきた起業家を含む、学生起業の事例やビジネスモデルについても解説しました。一人ひとり開発したアプリのジャンルは違っても、アイデを生み出すフローや考え方など参考になる部分はたくさんあるはずです。
一度で完全に理解できなくても構いません。起業の道中でも迷った時にいつでもこの記事に戻ってきて、
一つ一つ確実に起業を進めていきましょう!
目次
アプリ開発で学生起業をする3つの魅力
そもそもあなたはなぜ、アプリ開発で起業したいのでしょうか?
- 単にお金を稼ぎたいから?
- アプリをバズらせて有名になりたいから?
- 単に物作りが好きで、それを仕事にしたいから?
どのような理由であれ、アプリ開発で起業することはオススメです!
起業形態は様々ありますが、アプリ開発での起業には以下の3つの魅力があります。
順番に見ていきましょう。
成功すれば高確率で高い収益が得られる
まずは、成功すれば高い収益が得られるという点です。
おそらく学生でアプリ開発を始めようと思う一番のきっかけがこのお金の面ではないでしょうか?
確かに、作ったアプリが多くの人にダウンロードされたり、広告を踏んでもらえたりすれば、数百万円単位の収益を継続的に得ることが可能です。実際に、学生でアプリを作って稼いだりとか、副業的にアプリ開発に携わり、本業以上の収入を得ていたりする人は少なくありません。
金額はピンキリですが、例えば、以下のような金額感で考えるとわかりやすいかと思います。
無料アプリ(広告) 1円/1クリック × 10万円クリック = 10万円
無料アプリ(サブスク) 月額500円 × 300人 = 15万円/月
有料アプリ 980円 × 5000ダウンロード = 約500万円
(実際にはアプリ販売プラットフォームへの手数料も取られるのでもう少し金額は少なくなります)
このように、後ほどこれらの収益モデルについては詳しく解説しますが、このように、稼げる金額幅はかなり大きくなってきます。
開発で成功して、事業として確立できれば、普通にサラリーマンとして働くよりも高い収入を得られる可能性は非常に高いので、その点は魅力の一つと言えますね。
ただ、ここは覚えておいて欲しいのですが、アプリを一つ開発すればそれでいいわけではないですし、実際にアプリ開発での起業で成功している人は、アプリをいくつも開発していたり、アプリのアップデートを欠かさずに行っていることがほとんどです。
簡単に働かないで高収入を得られるようになったりはしないし、アプリ開発で起業するのであればそれなりの努力は必要です。それだけは覚えておきましょう。
初期コストを安く抑える事ができるので、リスクが低い
2つ目は初期コストを低くしやすく、リスクも低い点です。これは、お金が少ない学生起業をするにあたって必ず抑えておきたいポイントの一つです。アプリ開発での起業はまさにこの点を抑えているという点で魅力があります。
このようなメリットがあります。特に3点目は非常に大きいメリットです。
なぜかというと、学生時代にビジネスに触れ、自分でマネタイズまで設計し取り組んでいる人は非常に少ないからです。アイデアはあっても実行しなかったり、行動に移さない人の方が圧倒的に多いです。
僕の周りでも、起業したいとか、Webデザイナーになりたいと言っていた友達は何人かしましたが、結局は全員就職という道を選びました。起業がいい、就職が悪いというわけではないのはもちろんですが、行動したかどうかで経験値は大きく変わります。
その意味で、リスクの少ないアプリ開発での起業はぜひ一度挑戦してみることをお勧めします。
自身のスキルが高められ、市場価値を高められる
最後に、自身のスキルが高められ、市場価値を高められるという点です。成功したにしても失敗したにしても開発経験自体がエンジニアスキルの底上げにつながり、社会的に評価されやすいことは魅力の一つだと言えるでしょう。
日本ではアメリカや中国といった他の先進国と比べてまだまだ技術力が追いついておらず、エンジニアも圧倒的に足りていないと言われています。
経済産業省が2019年3月におこなった「IT人材需給に関する調査」によると、2019年のエンジニアの不足数は26万人、2020年は30万人と伸び続けていると言います。今後もさらに人材不足の加速することが危惧されています。
このようなこともあり、実力と経験のあるエンジニアは市場価値の高い人材になりやすい傾向にあるんですね。
実際に、学生時代にアプリ開発事業に挑戦したものの、失敗したが、その後エンジニアとして大活躍している友人がいます。将来的には独立を目指してはいるそうですが、「失敗の経験があったからこそ、IT業界でも最前線で進めていっている」と起業の経験自体がその人の価値となっているようです。
アプリ開発での起業をする以上は、ぜひ覚悟を決めて本気で取り組んでみてください。それがあなたの今後の人生を決めることなるかもしれません。
このようにアプリ開発での起業にはいくつものメリットがあります。ですが、実際に起業するとなっても、イメージの湧かない人がほとんどではないでしょうか?
そこで、次の章では実際に学生時代にアプリ開発で起業し、一定の成果を挙げた事例をいくつか紹介します。
過去に学生起業で作られたアプリ8選
この章では、実際に学生時代にアプリを開発し、収益化に成功した事例を紹介していきます。
ニッチなものから、今ではみなさんがよく知っているような意外なサービスまで、実は学生によって生み出されたアプリだったりします。
それでは順番に見ていきましょう!
めざましあんき
最初に紹介するのは「めざましあんき」というアプリ。
大学3年生の時に個人開発者の加藤千人さんによって開発されました。
内容: 英単語の問題に正解しないと、アラームが鳴り止まないようになっていて。二度寝を防止しつつ、英語が勉強できるアプリ
開発のきっかけ
塾と家庭教師のアルバイトをしていたころ、学習サポートのために希望生徒に行っていたモーニングコール。これをしていた生徒の成績が良くなっていたことから、アプリ化して、もっと多くの人に使ってもらえないかと思ったため。
開発期間: 9ヶ月
ワンポイント: 私自身も、二度寝の克服には苦労したので、このアプリが学生当時にあったら非常に嬉しかったと思います。自分の過去の悩みをもとにアイデアを考えてるのもいいですね。
最初は自ら務めていた塾の業務の効率化のために作成されたこのアプリですが、リリース後に話題になったことで、他の塾からも導入したいという声がかかったそう。結果的に飛び込み営業した先の塾で使ってもらえるほどの人気アプリになったとのことです。
Trippiece
Trippieceは、大学3年生だった石田言行さんによって作られたアプリで、後に株式会社trippieceとなって拡大を続けているアプリです。
内容:参加者が行ってみたい旅のプランを作り、 それに共感した人が、企画者と他の参加者と一緒に旅に出るソーシャルサービスを提供しています。 行きたい場所を決めて、知らない人とも一緒に、楽しくワイワイ旅行することを可能にします。
開発のきっかけ:創業者の石田が学生時代に運営していた「うのあんいっち」という団体の活動中、貧困国の現状を目の当たりに、したいとバングラデシュへのステディツアーを企画し、Twitterで参加者を集めて実行したことがきっかけ。その後ソーシャルメディアを使用したサービスとして確立される。
開発期間: 約2年
ワンポイント: 旅行会社では利益的にできないユニークなプランでも、このアプリを利用して参加者が主催するなら柔軟に実現できそうだと感じました。アイデア溢れたいいアプリです。
実際に、京都を平安衣装で旅をし、熊野詣にいくプランや、小田急本厚木の白山巡礼峠ハイキングを楽しむプランなど、様々な形態の旅行が企画されています。
Reep
内容: 何気ない日常の中で思い出を振り返るためのスマートフォンアプリケーションです。去年の今日を振り返る機会をお届けということで、スマホに埋まった写真を日掘り返し、思い出を振り返る良いきっかけを与えてくれます。
開発のきっかけ:学生グループを対象とした「ブレークスルーキャンプ2012 Summer」というイベントでグループの1つ「Azcrap」が開発し、優勝をかっさらうことととなりました。
開発期間:1ヶ月
ワンポイント:なかなか考える機会のない部分に着眼点を当てたアプリです。考える機会がないけど大切なもの。そういうのをアプリで気づかせてあげられるのは素敵ですね。
「思い出そう、あの頃を。」というキャッチコピーの元で開発が行われ、上記のコンテスト優勝後にも様々な機能が追加されるなどのアップデートが施されました。現在もApp storeで販売されています。
FishyFishy2
このアプリは英語の語彙能力向上を目的としたシリアスゲームです。このアプリの原作となるFishyFishyは大学生の久保田大輝さん,Naomi Nazarさんと齋藤咲子さんの共同開発で作成されました。
内容: アクアリウムから魚を釣って英単語を答えるという単純なゲーム性でありながら、WordEngineによって圧倒的な語数を収録し、英会話未経験者からネイティブスピーカーまで幅広いレベルの人に楽しんでもらえるように作られています。さらにポイント制度も導入しているので、RPG感覚でサクサク進められます。
開発のきっかけ: 日本では中学校から英語を学び、大学生まで学習を続けるのにもかかわらず、ビジネスシーンで英語を活用できる人は驚くほど少ない。加えて企業でTOEICなどの試験を受けようにもモチベーションが続かない人が圧倒的に多かった・・・なので、継続を一番の目的とした魔法の教材のようなものああれば・・・と開発に至ったと言われています。
開発期間:9ヶ月
ワンポイント: Wordengineという独自のシステムを入れているのは面白いですね。普通英単語系アプリはターゲットを絞るものが多いのですが、このアプリは適切な仕組みを取り入れたことでシンプルでも非常に人気なものになったんですね。
FishFishyの開発からおおよそ1年かけて機能の拡張とより他機種に対応するアプリとして進化したのが本アプリです。2020年現在ではさらにアップデートをとげ、東京ゲームショウにてFishfisher3として紹介されています。
SlideStory
Slidestoryは2013年に瀧嶋篤志さんによって開発された動画撮影アプリです。リリース後に2ヶ月で40万ダウンロードと圧倒的な成果を上げています。
内容:思い出の写真や動画をアルバムのような動画にし、32秒の物語として残してくれるアプリです。スマホで簡単に撮影&編集でき、直感的にも使いやすいUIで組まれているので、撮影が初めてだったり、編集にかける時間が取れないという方にもぴったりなアプリです。
開発のきっかけ:当時は動画投稿や動画撮影が今ほど盛んではなく、動画を撮るのが難しいという声が多数ありました。さらに、長時間の動画はSNSでも盛り上がりにくいということに気づきました。そうしたユーザーの悩みと市場のニーズを考えた時に短い時間の動画が作れる、徹底的にUIに拘ったアプリを作ろうと思い至りました。
現在では、Tictokを始めとして、様々な短時間動画の制作が流行し、当たり前になっていますが、当時は画期的なサービスでした。しかし、Slidestoryは根強い人気を誇っているアプリで、現在もダウンロードユーザーは増えています。
開発期間:5ヶ月
ワンポイント: 市場の先行者利益をうまく得たいい例ですね。現在の動画業界はどんどん変わっているので、工夫は必要かと思いますが、特定の機能に拘ったアプリなどは今後も人気になってくると思われます。
Gunosy
Gunosyは、2011年に東京大学の大学院生だった、福島良典さん、関喜史さん、吉田宏司氏△によって開発されました。
内容: SNSのフォロワーだけでなく、ツイート内容や良いね!をつけた記事など本人のアクティビティをもとにデータを抽出し、1日1回のメール配信という形でニュースを推薦してくれるサービス。(当時はフォロワーの属性からしかデータを集めていなかった)
開発のきっかけ:もともと福島さんと吉田さんが、勉強を兼ねてデータマイニングに基づいたサービスを行おうと計画していたそうです。そこに、学部時代からデータマイニングを勉強している関さんがアドバイザーとして入り、「パーソナルデータに基づくニュース推薦」という構想に至ったといわれています。
開発期間: 3ヶ月
ワンポイント: 研究のための勉強から超人気アプリにのし上がるなんて非常に魅力的だと思います。起業そのものもそうですがアプリ開発ではいかに身近なところからアイデアを引っ張ってくるかというところもあるので、このアプリはそれを実現したいい例かと思います。
このアプリはリリース後も何度もアップデートを重ね、より情報の精度の向上に取り組んでいます。実際に使ったことのある人も多いのではないでしょうか?様々な情報があふれる現代だからこそ情報収集の仕方に焦点を当てて、成功した一つの例といえるでしょう。
Base
今では知らない人のいないBaseというアプリは、大学生だった鶴岡 裕太さんによって開発されました。げ現代ではEコマースプラットフォームの一つとして名を轟かせているBaseですが、当時の機能はとてもシンプルなものだったといわれています。
内容: プログラミングの知識がない人でも1日もかからずに簡単にネットショップを開発することが可能なアプリです。デザイン性にも優れ、個人規模であれば無料のプランでも十分クオリティの高いショップが構築できます。外部アプリや決済システムとの連携も簡単です。
開発のきっかけ:小売店を営む鶴岡さんのお母さんが、「ネットショップを作ってみたい。だけど、どれも難しくてよく分からない。」と言ったのがきっかけと言われています。多くの人にとってネット上で、決済システムを持つショップを解説するのは困難・・・そんな悩みを解決し、世の中に販売場所を増やしたいという思いで開発を始めました。
開発期間: 3ヶ月
ワンポイント: 作者のお母さんの悩みから始まったアプリです。今ではCMでも見かけるほど人気のアプリとなり、今でも進化し続けています。とはいえ、最初は単純な機能しかなくコツコツ積み上げることでここまで成長してきました。アプリ開発もいかに継続できるかが鍵と言えるかもしれません。
リリース直後には何万人もの方がユーザー登録し、ショップを開設しましたが、当時はトラブルも多く安定には時間がかかったそうです。ですがその分、徹底的にユーザに寄り添いサービス開発を続けてきたと言われています。それが現在の人気につながっているのですね。
言わずと知れた大人気アプリ、Facebookも当時大学生だったマークザッカーバーグによって開発されました。このエピソードは知っている方も多いかもしれませんね。
内容: もともと、自らの情報を開示し、学生と学生の交流の場を作るサービスを提供していましたが、今では全世界の人をつなぐサービスとして展開しています。代表的なSNSの一つとして広告等にもなり、主にビジネス層を中心に使用されています。
開発のきっかけ: ザッカーバーグは当時、ソフト開発に燃えており、大学生ならではのサービス開発を目論んでいました。2度の開発と挫折経験を乗り越え、大学内の学生の情報をよりオープンにすることを目的に開発されたのがFacebookです。
開発期間: 2週間
ワンポイント:ザッカーバーグさんの才能もさることながら、現在のSNSの雛形を考えるといった発想力は脱帽です。開発期間も2週間と短く、いかに行動力が優れていたことがわかるかと思います。
その後、facebook社は当時実績のなかったInstagram社を買収し、8週間で写真共有アプリを生み出すこととなりました。現在は使っていない人がいない成長したアプリの一つです。ここからもアプリ開発は成功すればかなり夢があるというのがわかるかと思います。
学生起業のアプリ開発事業のビジネスモデルとは?
ここで気になるのが、アプリ開発事業では実際にどのように収益を得ているかだと思います。事業としてアプリ開発をしていく上では、ここを抑えておかないとただ開発にコストを費やしただけで終わってしまいます。しっかり理解しておきましょう。
ビジネスモデルは大きく分けて4種類に分けられます。
サブスクリプションモデル
ユーザーに毎月定額の使用料を払ってもらう、サブスクリプションモデルというビジネスモデル もあります。有名なアプリで言うと、音楽配信サービスであるSpotifyやNetflixなどが挙げられます。特にIT×他分野との掛け合わせが強いですね。
広告収入モデルとは違い、安定した継続収入が得られることが最大の特徴です。
アプリの開発中はどうしても収入が不安定になりがちですので、僕は特にこのモデルがいちばんのおすすめです。サブスクリプションのプラン自体も複数用意できるとさらに良いですね。
近年このモデルを使うサービスはどんどん増えてきていますが、IT技術の進歩が進み、その多くは企業と組んでの開発であったりとか、予算をしっかりかけての開発の場合が多いです。
なので、個人開発でこのモデルを採用する場合は、他のモデルと組み合わせて開発することをオススメします。先ほど例であげたSpotifyもサブスクリプションモデル+広告収入モデルで収益を得ています。
まずは小さくても良いのでユーザーに徹底的に寄り添ったアプリを作り、その後機能を拡張したり、人気が出てきてからこのモデルを押し出していった方が成功確率は格段に上昇します。
メリット
・安定して収益が得られる
・複数のプランが提案できる
・他のビジネスモデル と掛け合わせやすい
デメリット
・価格に見合ったサービスでないと炎上しやすい
・競合との比較でお客さんが離れやすい
広告収入モデル
先ほども触れましたが、広告収入モデルはアプリを開発してアプリ内の広告費で収入を得る方法です。多くのアプリで取り入れられている一番メジャーな方法ですね。皆さんもアプリを使っていて広告をついクリックした、なんていう経験が一度はあるかと思います。
広告をクリックすることでアプリの開発者に収益が発生します。例えば、アドネットワークAdmob(アドモブ)のクリック単価は、1円~3円となっています。
しかしクリック単価が低くてもアプリをDLしたユーザー数が多ければそれだけ広告をクリックする回数が増えることが期待できます。ここが、広告収入モデルの一番のメリットです。
なので、開発者側の視点からすれば、①いかに多くのユーザーが②何度もアプリを使用し、③長時間滞在してくれるか、ということが重要になってくるんですね。
また、単に広告と言ってもいくつかの種類があります。
- バナー広告:文章/画像/動画を利用してアプリ内に帯状の通知をする広告
- オファーウォール型広告:設置したボタンをクリックする/サービスのLPへ移動する広告
- アイコン広告:ゲームのスタート画面などにアイコンを設置し、広告らしさを感じさせないようにする広告
- 全画面広告:アプリをスタートしたり、ページを移動するときなどに、全画面に表示する広告
どれが良くてどれが悪いということはありませんが、実際に自分たちで使ってみて、ユーザにとって使い勝手が悪くならないように配置する必要があるでしょう。
メリット
・ユーザーが増えれば増えるだけ収益が上がりやすい
・お客さん側に金銭的不利益が生じにくい
デメリット
・広告が多すぎると離脱率が上がりやすい
・常に広告の改善が必要
アプリ内課金モデル
アプリ内課金は、アプリの中で特定の価値を得たい場合に、アプリ内の商品を購入するかしないかを選べる仕組みです。一番身近な例としてはソーシャルゲームです。ガチャを引くためのトークンを課金することでたくさん手に入れるという仕組みです。
そのほかにも、追加機能や特徴あるツール、スキンの実装などさまざまなジャンルのアプリでこのモデルを使うことができます。もちろんユーザ全員が常に課金するわけではないので収益には波がありますが、アプリの熱烈なファンを作ることができれば、継続的な収入につながることが予想されます。
その意味で、開発前の市場調査や、ユーザーヒアリングなどによりユーザーの動向を分析し、課金要素をしっかり作り込むことが大切になってきます。
・ユーザがどの場所に価値を感じているのか
・どう言う機能を実装すればより継続利用してくれそうか
・他のアプリはどう言う工夫をしているか
しっかり調査しておきましょう。
メリット
・熱狂的なファンによる継続課金につながりやすい
・入り口が無料なので集客しやすい
・様々なジャンルに応用しやすい
デメリット
・市場調査を念入りに行う必要がある
・有料制限をつける範囲をうまく設定する必要がある
アプリ売却モデル
最後にこちらは少しイレギュラーかもしれませんが、アプリを開発し、人気になった後に企業などに売却して収益を得るモデルです。M&Aと言う言葉が使われたりもします。ここまでくればかなり高額の収益が期待できます。売却形態には主に2つの方法があります。
1.スカウト型
アプリを実際に使った他社が自ら「アプリケーションを買いたい」とオファーしてくるというものです。開発事業ごと売るのか、会社そのものを売るのかの2つの選択肢があります。
営業型
自身が他社に出向いてプレゼンテーションを行い、アプリを買わないかとオファーするというものです。こちらも、開発事業ごと売るのか、会社そのものを売るのかの2つの選択肢があります。
とはいえ、アプリを売る相手を見つけるのはそう簡単ではありませんし、売却額を決めるにも、専門の知識がないと妥当な価格を設定するのは困難です。契約資料の作成なども経験がないとどう書いていいかもわからず路頭に迷う人も多いです。
なので、このモデルを使用する際は、M&A専門のアドバイザーやアプリ開発経験者をコンサルタントとしてつけることをオススメします。例えば、TRANBIと言う会社では、アプリ売却のプラットフォームを持ちながら、M&Aのコンサルも行っています。
コンサルを考え始めるのは、アプリが軌道に乗り実際にM&Aを考え始めた時点で問題ありません。なので、最終的にはM&Aを目指すとしても、まず考えるべきはアプリ開発事業をどうやって成功させるか、これに限ります。
メリット
・プレゼンの仕方やアプリ内容によっては高額報酬が期待できる
・売却後のコンサルなど別の仕事につながる可能性がある
デメリット
・資金化のハードルが高い
・しっかり勉強しないとやり方がわからず困ることが多い
アプリ開発事業で失敗しないために気をつけるべき4つのポイント
他業種の起業においてもそうですが、アプリ開発での起業では特に気をつけた方がいい点が4つあります。
様々な落とし穴がありますので、失敗しないために以下の点はしっかり確認しておいてください。
- いきなりコストや時間をかけてアプリを開発しようとしないこと
- アイデアだけでなく、開発後のことを考えること
- オリジナルで凝ったアプリを開発しようとしないこと
- 事前に要件定義をしっかり組んで、開発計画を立てること
順番に見ていきましょう!
いきなりコストや時間をかけてアプリを開発しようとしないこと
まず、いきなりコストや時間をかけてアプリを開発しようとしないようにしましょう。
ただでさえ学生はお金がないのに、最初からコストを高めてもいいことは何もありません。
よくありがちなのは以下のようなパターンですね。
- 新しく人を雇うものの、給料が払えなくなる ・・・
- 環境を整えようと、いきなりオフィスを建てる
- とにかく完璧に機能を実装しようと細部までこだわり続ける
しかし、結局資金不足に陥ったり、時間が足りなくなってしまったりして、
実際に高いコストや時間をかけても成果はそこまでだったりします。
おそらく起業を始めようとなると、デザインにこだわりたくなったり、人材を揃えてしっかり開発に取り組みたかったりすると思います。しかし、これが落とし穴なのです。
例えば、開発現場に1人システムエンジニアを入れるとなったら、人件費がおおよそどのくらい発生するかわかりますか?
人や会社にもよりますが、おおよそ以下のような相場感だと言われています。
フリーランス・個人 30万円/月
大手SE会社勤務 50万円/月
上級技術者 70~100万円/月
デザイナーを雇ったり、外注したりするにも、作業が増えるだけ費用はかさみます。学生であればそのあたりの費用の相場感や、交渉力についてもまだ経験不足な人がほとんどなのではないでしょうか?
なので、理想は2~3人で開発を進めることです。なるべく全員が開発能力を持っており、その中で多少でもいいのでデザインのできる人がいるのが理想ですね。その方がコストも抑えられますし、外注するにも、指示を出しやすくなります。
先ほど紹介したアプリの開発も、最初は小さな機能のリリースから始まりました。
まずは背伸びしすぎず、コストと時間を抑えてリリースすることを目指すのがオススメです。
アイデアだけでなく、開発後のことを考えること
2つ目に、アプリ開発の際はアプリのアイデアだけでなく、開発後のことも考えるようにしましょう。
具体的には、アプリ開発においてどこでお金を得るかを考えようということです。
アプリ事業で起業をするとなれば、当然キャッシュ(現金)が入ってこないと会社の利益にはつながりませんし、初期アイデアだけだと機能の拡大もできませんよね。
当然、キャッシュが入ってこないと生活もできなくなりますし、事業自体も閉じざるを得なくなります。
実は、筆者も学生時代にアプリ開発事業での起業を友達に打診されたことがありました。
正直趣味程度でやろうとは思ったのですが、話を聞いているうちにどうやらその友達はただアプリを作りたかっただけであって、収益モデルとかは全然理解していなかったんです。
なので、起業という話は打ち切りになり、最終的には他の友達と一緒に趣味アプリを作るにとどまりました。
事業としてやるのでしたら、やはり開発後のマネタイズの部分は考えるべきですし、その方が長期的な事業としての成功率も上がりやすいです。
オリジナルで凝ったアプリを開発しようとしないこと
こんなことを言うと、いかにオリジナルな仕組みを作ってやろうか・・・と言う学生がいるかと思いますが、少し待ってください。オリジナルで凝ったアプリを最初から開発することはNGです。
確かに、オリジナルのアプリができてそれがバズればいいですが、事業として組み立てていくのであれば、最初はシンプルに誰かの小さな悩みを解決するところを目的に開発を進めていきましょう。
既存のアプリの機能を参考にして、ターゲットや切り口を変えて開発するのもいいかもしれません。
よく人気アニメやゲームのクイズアプリがいくつもリリースされてそれらが一定数のダウンロード数を獲得していたりしますよね?メモ帳なんかでもそうです。これらは、機能こそ同じものの帆妙にデザインや作成のターゲットが違ったりしています。
このようにまずは、真似をしたりシンプルな機能を持ったアプリの開発から始めるのをオススメします!
事前に要件定義をしっかり組んで、開発計画を立てること
事前に要件定義をしっかり組んで、開発計画を立てることも大切です。
要件定義という言葉が耳慣れないとは思いますが、いわゆる設計図のことです。
アプリ全体がどういう機能を持っていて、どういう目的で作成されており、ターゲットは誰で・・・
というような、アプリの根幹となる部分を要件定義と言います。
いくらアプリを作りたいという気持ちがあっても、設計図なしに始めるのは論外です。
まさか、地図なしで世界一周しようとは思いませんよね?極端にいうとそれと同じです。
詳しい手順はのちのロードマップの部分で解説します。
ここでは、計画が大切であるということを身に刻んでおいてください。
まずは小さく始めよう!アプリ開発のロードマップ
アプリ開発に必要なものを準備する
まずはアプリ開発に必要なものを用意しましょう。
開発するアプリの種類によって、細かくは変わってきますが、
大まかなところで言うと以下の通りです。
- パソコン(できればmacbookが良い)
- 開発ツール( Xcode または Android Studio)
- 最低限のアプリ開発言語の知識
パソコンに関しては、必須ではないのですがやはりmacbookがオススメです。
なぜかと言うと、一言でいえばiPhoneアプリ開発ツールとの互換性があるからです。
アプリを作るとなると、当然使用をチェックする工程(デバック)が必要となるのですが、
iPhoneアプリ開発でよく利用されるXcodeというツールはmacでしか利用できません。
今後アプリをいくつも開発していくことを見越すと筆者はmacbookを購入することをオススメします。
幸い、学生のうちは学生料金での購入も可能です。
こちらからAppleのサイトに飛べますので、検討してみてください。
機能やユーザーなど、設計方法を明確にする
必要なものが用意できたら、まずは設計方法を明確にしましょう。専門用語では要件定義といったりもします。この工程でアプリ作成の8割が決まると言っても過言ではありません。
それほどまでに重要な工程ですし、これを怠ってしまってはいいアプリは完成しません。
私は普段からアプリに関わっている友人とも話すことが多いのですが、少なくとも要件定義を怠っている人は、僕はみたことありません・・・
それくらい大切な工程なんですね。
このステップで明確にするものとしては大きく3つのが挙げられます。
- ユーザーの要求を明確化する
- アプリ開発の目的を明確化する
- アプリに必要な機能を明確化する
この3つです。
これをさらに深めて、質問の形に落とし込むと以下の通りです。
- ユーザーのどんな問題を解決するか ( What )
- なんでその問題を解決したいのか ( Why )
- その問題をどうやって解決するか ( How )
「 What × Why × How」
この式を頭に入れて要件定義をしていきましょう。
デザインやプラットフォームなど基本設計を組む
次に、デザインやプラットフォームなど基本設計を組む、という工程です。
要件定義で練り上げたアイデアをベースに、ボタンの位置や画面の遷移の仕方などの画面設計や、どういう基盤で、セキュリティ対策はどうするかという全体構造を決めていきます。
ログイン時にはこう、ログインしていない状態ではこう、というように
条件分岐や、ユーザにより表示する画面の変化だったりもこの段階で企画します。
近年ではUI/UXデザインといった言葉も出てきたりして、「ユーザーが直感的に使いやすい」デザインが求められている傾向にあります。現代人はせっかちなので、複雑すぎるアプリだとすぐめんどくさがって使わなくなってしまうんですね。
そういう世の中の流行り廃りにも注目して設計を考えていきましょう!
データ処理やプログラム内容など詳細の設計を組む
3つ目に、データ処理やプログラム内容など詳細の設計を組む、という工程です。
いわゆる「プログラム設計」と呼ばれるのですが、どういうプログラムを書くのかを、まずは言語化して認識を合わせていきます。
- ログイン/ログアウト処理はどうやって行うのか
- 画面の細かいアニメーションや挙動はどう実装するのか?
- どの言語orフレームワークを使うのか
など、決めることはたくさんあります。
かなり大変ではありますが、ここを怠って闇雲に開発を続けても
時間がかかるだけで学生時代が終わってしまいます。
急がば回れ、ではないですが、決してこの工程も手を抜かないようにしてください!
開発・テストを繰り返す
設計が完了すれば、いよいよ開発/テスト工程に移ります。
設計書をもとにプログラミングをし、正確に動くかチェックする工程です。
基本的には、以下の流れを繰り返していきます。
・実装 → 単体テスト ⇄ 総合テスト
この時に一番大切なのが「ユーザー目線で見ること」です。
実際に自分が使ったらどう思うのか、を客観的に分析し、必要であれば機能を変えることも視野に入れるようにしましょう。
自分だけで判断できないと思うのであれば、βテストという感じで仮リリースして、何人かの方にサービスとして提供し、フィードバックをもらうのも一つの手段です。
例えば、ベータテストの手段としては以下のようなツールが使用できます。
ベータテストを行えば正式リリースを待ってくれるファンもできますので、
正式なリリース後の後の伸び率も違ってくるので、ぜひ試してみてください!
審査を行い、リリースする
テストも終わるといよいよ審査・リリースに移ります。
細かい手順はWebアプリ、Androidアプリ、iPhoneアプリなのかによって少しずつ異なります。
順番に解説していきますね。
Webアプリのリリースの場合
特に審査の必要はなく、サーバーのなかにアプリを配置するだけでユーザーがそのリンクを知れば、使用することができます。これをデプロイと言ったりします。
デプロイが完了したら、実際に使用してみてバグがないか、テスト通りに動き、希望の実装と実際の挙動に差分がないかどうかを確認しておきましょう。
問題ないようでしたら、SNSで宣伝したり、ベータテスターに連絡してお客様のこ声を地道に集めて行ったりと実際に使ってもらえる工夫をしましょう!!
Androidアプリのリリースの場合
次に、Androidアプリのリリースの場合です。基本的にGoogle Play Storeに申請することが多いです。
その際にこちらのサイトよりGoogle Play Developersへの登録・申請が必要になってくるのですが、初期費用として$25(2500円くらい)必要です。
しかし、それさえ払ってしまえば、比較的簡単な審査でアプリをリリースすることが可能です。
iPhoneアプリも同様なのですが、大体審査は数日かかります。
リリース後も引き続きアップデートの企画やデバックなどやることはたくさんあると思いますので、そちらをこなしつつ、気長に待ちましょう。
iPhoneアプリのリリースの場合
最後に、iPhoneアプリのリリースの場合です。
iPhoneアプリをリリースする方はまず、Apple Developerとして登録する必要があります。年間登録費用は$99(約10000円)ドルと高いですが、その分しっかりとした審査を受けることが可能です。
審査方法はシンプルで下記画像の「Account -> Certificates,Identifers & Profiles ->Certificates -> iOS Distribution」からどんどん情報を入力していけばOKです。
詳細はこのサイトにも記載してあるので、参考にしてみてください。
登録後、「App Store Conect」に作成したアプリの申請を行います。おおよそ1週間程度で審査が完了し、合格すれば正式にAppStoreからアプリをリリースできるようになります。
それなりに厳しい審査ですが、これを乗り越えれば無事アプリのリリースです。
一度ダメでも諦めずに挑戦し続けましょう!
まとめ
いかがだったでしょうか?ここまでアプリ開発で起業する手順について、一つずつ解説していきました。
アプリ開発という言葉だけ聞くと難しく感じることがかなり多いと思いますが、実際一つずつやってみると非常にやりがいのある働き方だし、魅力は高いです。
是非自分の思いを載せたアプリをリリースして、起業への一歩を踏み出してください!
こTrybaseというメディアでは、実際にどうやって起業をするのか?そのステップについても解説しています。下記の記事も参考にしてください!
↓これから起業したいという人へ↓
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