ブロックチェーンの研究開発をしている会社のCEOが語る起業のマインドとは?

次世代のテクノロジーとして注目を集めている「ブロックチェーン」、皆さんご存知でしょうか?

5GやAI、VR/ARといった最先端技術と並んで紹介されるブロックチェーンですが、今回はそのブロックチェーンの開発に取り組む企業「株式会社PHI」の代表取締役である岡崇さんにお話をお伺いしました。

岡さんは、なぜブロックチェーンでの起業を選択したのか、そもそもなぜブロックチェーンを突き詰めようとしているのか。

起業する上で重要なマインドと、起業したあとの苦難についてお話しいただきました。

岡崇:近畿大学在学中に、株式会社PHIを創業。同社の代表取締役。ブロックチェーン関連事業を多方面で展開。行政とトークンエコノミーの実証実験も手掛ける。

資本主義社会の既得権益を破壊するブロックチェーン、そこから成り立つトークンエコノミーを作る。


岡さん
本日はよろしくお願いします。

インタビュアー・森
こちらこそ、よろしくお願いします。ではまずは、自己紹介をお願いします。

岡さん
はい。株式会社PHIの代表取締役をしています、岡崇です。福岡県出身で、中国、日本、アメリカ、様々な国で暮らしていた経験があります。大学在学中に起業し、今年の春に卒業しました。

インタビュアー・森

岡さんは学生時代に起業されて、現在もそのまま会社をやられているんですね。学生起業に対する不安はなかったんですか?


岡さん

僕は起業に対してはかなりポップなイメージを持っていまして(笑)。

 

起業家のイメージは、周囲の環境を捨てて、自分の目標とする人のもとで修行をするっていうものだと思うんですけど、僕はサークルに所属していたり、大学の友達と遊んだり、地元の友達とつるんだりしていました。

 

起業したのもただの手段だったので、特に不安なことはなかったですね。そこから紆余曲折あって、今日まで続いている感じです。


インタビュアー・森
確かに起業が目的になっている人は多いかもしれませんね。では次に、株式会社PHIの紹介をお願いします。

岡さん

株式会社PHIは、ブロックチェーンの研究開発をしている会社です。

 

トークンエコノミー(ブロックチェーンを活用して作られる独自の経済圏)を組織で活用するためのコンサルティングや、それに必要なプロダクトの開発を行っています。さまざまな自治体と協力した事業も行い、現在はある行政とトークンエコノミーの開発を進めています。

 

また、新規事業も立ち上げており、GitHubから構想した「IdeaHub」というサービスの開発も行っています。


インタビュアー・森
ありがとうございます。様々なことをやられているんですね。そもそも、ブロックチェーンとはどういった技術なのか、読者の皆様に簡単に解説していただいてもよろしいですか?

岡さん
わかりました。ブロックチェーンは、システムを複数の階層に分類した際の、プロトコル層に位置する技術です。

 

プロトコルとは、「約束事」という意味で、プロトコルの上にサービスやアプリケーションの層が重なり、プロトコルが決めた約束事の通りに作動するようになっています。


インタビュアー・森

なるほど、では、ブロックチェーンというのは、何かのサービスではなく、サービスを動かすための基盤になる技術ということですね?


岡さん
その通りです。
そして、ブロックチェーンを利用した最も有名なものがビットコインです。

 

ビットコインというのは、サトシナカモトという正体不明の人物が、ネット上にホワイトペーパー(設計図)を投稿し、それを見たプログラマーたちによって作成されたものです。

 

誰が作ったのかもわからず、管理者も存在しないシステムが、10年以上も止まることなく動き続けている。これは巧妙なインセンティブ設計がなし得た、とても美しい仕組みです。


インタビュアー・森
10年以上も止まっていないんですか!?それはすごいですね…しかし、世間のビットコインの印象はそれほど良くないように思えます。

 

そのまた一方で、岡さんのようにブロックチェーン、ないしはビットコインの仕組みに共感して、その普及を考えている熱狂的な方々もいる。ビットコインのどのような点が、現代社会にインパクトを与えるとお考えですか?


岡さん
既得権益を破壊しようとしている点ではないかなと考えています。
構造としては、室町時代の通貨事情にすごく似ています。

 

当時、中国からとても質の高い「宋銭」という貨幣が日本国内に流入してきました。

 

もちろん、日本国内にも独自の通貨があったんですが、宋銭の方が圧倒的に質が高かったがために、民衆の中で爆発的な人気を勝ち得ていったんですね。みんなが宋銭を利用するようになってしまったんです。

 

その結果、元々あった独自の通貨の経済圏を宋銭が破壊し、国のお偉いさんたちでさえも宋銭を利用するようになってしまったんです。それと同じ状況が、800年の時を経て、ビットコインによりもたらされるのではないかと考えています。

 

資本主義社会の現代、国の信用から成り立つ法定通貨を追随する形で、ビットコインが認知度と信頼度を高めていくのは、当時と全く同じ状況なのではないでしょうかね。

ただの手段でしかない。ブロックチェーンに没頭する中で、たまたま行き着いたのが起業だった。


インタビュアー・森
室町時代にも似たようなことがあったんですね。とてもわかりやすい例です。

 

では、岡さんはなぜ起業の道を選んだのでしょうか?ブロックチェーン関連の企業は多くはないものの、就職するという手段もあったのかなと思うのですが。


岡さん
起業した理由は、さまざまな組織からブロックチェーン関連の案件をいただく際に、「窓口が必要だったから」ですね。大きなビジョンも、社会的な意義も、特にはありませんでした。

インタビュアー・森

そうだったんですね。何か大きな目的があったから起業なさったんだと考えていたので、少し驚きました。なぜそれほど案件をいただけるようになったのですか?


岡さん

少し長めにお話ししてもよろしいですか?

 

ブロックチェーンとの出会いは、大学生時代のアメリカ留学です。僕は文系学生だったので、テクノロジーに疎かったんですが、それが持つ強烈な思想に惹かれました。

 

「これは本当にすごい技術だ!」と、直感的に感じたんです。

どうにかしてブロックチェーンに触れてみたかった僕が取った行動は、とてもアナログなものでした。

 

当時、〇〇で大きな地震があったので、募金をビットコインで集めて、現地まで持っていく、というものです。

 

募るところから、現地の人がお金を配っているところまで、全て動画に収めてYouTubeに投稿しました。プログラミングすらできなかった僕にはこれしかなかったんですよね。

 

でも、現地までビットコインを持っていく間にビットコインがものすごく値下がりしてしまって。もっとスマートにできるようにならないとダメだなと思って、初めてテクノロジーの学習に着手しました。


インタビュアー・森

自身の経験から、ブロックチェーンの技術的な部分を学習しようという流れになったんですね。


岡さん

まさにその通りです。

 

最初の方は独学だったんですけど、友人からブロックチェーン専門の講座を紹介してもらって、スマートコントラクトと呼ばれるブロックチェーン独自の技術まで、自分で作成できるようになりました。

 

その後、縁があって、心斎橋でSingularity HIVE(シンギュラリティハイブ)」というブロックチェーンに特化したコワーキングスペースをオープンさせました。そこで商工会議所や大阪市に協力してもらいながら、ブロックチェーンをもっと活性化させるためのイベントを開催していました。


インタビュアー・森
ものすごい行動力ですね(笑)。話がどんどん進んでいく。

岡さん

自分がブロックチェーンへの知的好奇心を満たしていくのが楽しかったんですよね(笑)。

 

イベントを通して多くの人との繋がりや、さまざまな知見が蓄えられていきました。そうしていると、いろいろな実験をしたくなっちゃうんですよね(笑)。

 

部屋の入退室管理(スマートロック)であったり、時間経過に応じてトークンが付与される仕組みであったり、さまざまなサービスを作っていきました。

 

その活動が複数の企業の目に止まって、冒頭でお伝えしたブロックチェーンの案件を依頼されるようになっていったんです。


インタビュアー・森
ありがとうございます。

 

つまり、岡さんはブロックチェーンに没頭していき、その知的好奇心をひたすら満たしていったら、たくさんのお仕事を得られていた。仕事を受けるためには「会社」という窓口が必要だったから、起業した、ということですね。


岡さん

その通りです。だから、起業当初は、多くの人が掲げるような崇高なビジョンも、壮大な目的も持ち合わせていませんでした。

ビジョンの大切さを学んだ、資金の高い壁。


インタビュアー・森

PHIとして事業を行っていく中で、資金面での問題は発生しなかったんですか?


岡さん
もちろん発生しました。ブロックチェーンは、既存のテクノロジーと比べたらいまだ黎明期と言えるでしょう。

 

つまり、社会的な波の影響を受けやすいんですよね。ビットコインのブームが過ぎ去ったあと、今度はその基幹技術であるブロックチェーンに大きな注目が集まりました。

 

しかしそれも一過性のもの。ブームの中では安定してお仕事をいただけていましたが、そのブームが過ぎ去ったあとは、言わずもがなの状況に陥りました。


インタビュアー・森
その状況を、どのようにして乗り切ったんですか?

岡さん
僕はブームが来て、それが去ることを予想していたので、去った後の従業員のモチベーション維持の方法を考えました。

 

その1つがビジョンの設定です。強烈なビジョンは、ときに金銭的なインセンティブよりも強力なモチベーション材料となります。そこで「プロジェクトベースで働く世の中を作る」という、現在にも繋がるビジョンを打ち立てました。


インタビュアー・森
ビジョンの設定で乗り切ったということですか?

岡さん

いえ、案の定、資金でのいざこざは発生してしまいました。

 

そこで次に、僕は2つの方法を考えました。

 

1つが本来の目的からは逸れるけど、確実に売り上げを作りに行く方法。web制作なんかがこれに当てはまりますね。

もう1つが、細かい期間での資金調達を実現させて、自分たちの目的に沿った道を突き詰めていく方法。

これは、資金調達ができるまでは、タダ働きになってしまうパターンですね。

 

僕は後者を選びました。このときは、すぐに資金調達に成功したので、なんとかいざこざを解消することができましたね。


インタビュアー・森
なるほど。つまり、強烈なビジョンを設定することで、従業員のモチベーションを維持し、社会的なブームに左右されない状態にまで持ち上げたということですね。

岡さん

結果的にはそうなりますね。ただ、起業当初はビジョンも目的も掲げずに事業を行っていたので、改めてその大切さ、重要さを痛感しました。

知的好奇心と信念。この2つが僕を支えてくれた。


インタビュアー・森
岡さんが会社を経営する中で、大事にしていることはありますか?軸や思想についてお伺いしたいです。

岡さん

僕は、「知的好奇心」「信念」が重要だと思っています。

 

まずは知的好奇心について。起業することで「お金や名誉を得たい」という人もいるとは思うんですけど、自分の人生を幸せなものにしていくことを考えるのであれば、知的好奇心を満たし続けていくことが一番だと考えています。

 

知的好奇心が湧き続ける領域が見つかれば最高ですし、そのためにさまざまな領域に関する勉強が必要です。

 

僕は20代前半でブロックチェーンという領域に偶然にも出会うことができました。起業するのであれば、知的好奇心が湧き続ける領域を選ぶことが重要でしょう。


インタビュアー・森

「フロー状態」と呼ばれるものに近いかもしれませんね。心の底から知りたいと思うものであれば、行っていて楽しいですし、いつまでも続けられますもんね。


岡さん

おっしゃる通りだと思います。

 

もう1つが信念ですね。僕は、「自分が信じている信念は正しいのか?」と悩むことが多々ありました。

 

しかし、アリババグループの創業者ジャック・マーの「自分を疑っても、自分の信念だけは疑うな」という言葉と出会い、ハッとさせられました。

 

この言葉の意味は、「自分の中から生まれた信念は、その善悪に限らず全て正しいものである。もし疑うのであれば、信念を実現できない方法を選択している自分を疑え」というものです。

 

起業して悩むこともたくさんありましたが、自分の信念だけは信じて、方法を批判的に捉えられるようになったので、ぜひ皆さんにも覚えておいていただきたいことですね。

読む本は1冊でいい。効率的に学習するなら抽象概念を捉える。


インタビュアー・森
では最後に、起業を目指している読者の方々へ、メッセージをお願いします。

岡さん

そうですね。上述したように、起業するにおいて、知的好奇心はとても重要なものです。

 

しかも、経営者として会社を動かしていくのであれば、知識をつけなければ成長できませんし、人もついてきません。そのためにも、日々の業務に押し流されずに、効率よく知識を蓄えていく必要があります。

 

学習方法には「帰納的学習」「演繹的学習」の2つがあります。

 

僕がお勧めしているのは演繹的学習です。

 

これは、その分野における抽象概念を先に学び、それが適用される事象を見出していく、という方法です。

 

帰納的学習はそれとは逆で、多くの事象を見て、それらに共通する抽象概念を探していくという学習方法です。どう考えても時間がかかりますよね。


インタビュアー・森

つまり、「多くの情報をいきなりインプットする」のではなく、「重要だと思われる事柄を見出してから、多くの事象に当てはめていく」というアプローチを取るということですか?


岡さん
まさにそうです。ここから考えるに、一分野における多読も不要だと思います。出版できるほどの人々であれば、保有している知識の質や量に差異はないでしょう。

 

つまり、核心にあるのは、いずれの本も同じ抽象概念だということです。だからこそ、多くの本から学びを得ようとするのではなく、一冊の本から重要だと思われる事柄を学び取る方が効率的だと考えています。


インタビュアー・森
確かに、どの本も言い回しが違うだけで、本質的には同じことを言っていますよね。

岡さん
そうなんです。僕は昔から読書が好きだったんですが、いずれの本も突き詰めていくと、哲学的な内容に帰着します。「あれ?全部言っていること共通するよな」という風に。となると、忙しい中でも知識を蓄えていくのであれば、効率よく一冊から学びとるのがいいんですよね。

インタビュアー・森
なるほど。腑に落ちました。岡さん、本日はありがとうございました!

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