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約2年間のサラリーマンを経験し、起業へ踏み出す

澤木さん

インタビュアー・森
はい。こちらこそよろしくお願い致します。
それでは早速なんですが、自己紹介の方からお願いいたします。

澤木さん
自己紹介ですね。澤木星太と申します。
今は会社が4つあるんですが、メインが『株式会社ザ・ビジョン』という会社をやっておりまして、法人、個人に向けて新規事業開発の戦略コンサルをやっております。

インタビュアー・森
会社を4つやられているとのことなんですが、いつぐらいから起業されていらっしゃるんですか。

澤木さん
元々社会人を1年9ヶ月やっていて、2017年1月からフリーランスとしてスタートしました。途中から法人になり、今はビジネス歴4年目になります。

インタビュアー・森
会社員をされていたんですね。
どうして辞めて起業したかお聞きしてもよろしいですか?

澤木さん
僕は日立製作所という大きい会社のIT部門に入ったんですが、それは大学4年間プログラミングをやっていて、プログラミングの授業をサボって、家でプログラミングの作業をしてるぐらい好きで、そのスキルを使って会社に入りました。
ただプログラミングはできた方なんですが、大きい会社にいくと、みんながそこそこできていて、そんなに差別化にもならず、むしろビジネススキルとして仕事が上手い人がたくさんいて、そうなった時に会社の歯車になるのが嫌だったから起業するという人がいると思うんですが、僕はその歯車にすらなれなかったんです。

インタビュアー・森

澤木さん
それで僕はこの会社にいて学べることは多いけど、僕は輝けないと思ったので、思い立ったその日に課長にメールして「すいません2週間後に辞めさせてください」という風に言って、そのままやめたという感じです。

インタビュアー・森

澤木さん
親父に電話かけて「会社辞めることにしたわ」と言ったんですけど、「もう少し考えた方がいいんじゃない。3年はいた方がいいんじゃない」という風に言われましたね。
ただ、やめることにしたっていうことを伝えたら、「正直息子が日立だと自慢になるんだよね」とも言われて、親父正直だなってことと、親父今まで育ててくれてありがとうって思いました。
でも違うと思ったから別のことやるわと伝えたら親父も聞いてくれたという感じです。

インタビュアー・森

澤木さん
そうですね。それはやっぱり僕の昔からの生き方があったと思います。
親の言うことを聞かなくて、僕は人生で宿題をやったことがなかったんですが、普通怒られると思うんですけど、先生も最初は家に連絡をしたりして、お母さんにも言われたんですが、それはもう無視をしてやらなかったら、親も先生も諦めてくれました。
そうすると自分がやりたいことができて、結果的にそれが自分の興味関心の探求になったのがすごくあったので、親も辞める時にどうせきかないんだろうなということがあったんだと思います。

インタビュアー・森

澤木さん
親に反対されたりとかするケースが多いことは知っているので。でもやっぱり自分のやりたいことをやらないと気が済まない性格なので、ここまでやってこれたかなと思います。
初日から100万円の案件!?澤木さんのフリーランス時代

インタビュアー・森
なるほど。
フリーランス時代は具体的に何をされていたかお伺いしたいんですが大丈夫でしょうか?

澤木さん
後はコンサルしてお客さんが必要だと思ったソフトを僕が開発して納品する仕事をやっておりました。

インタビュアー・森
そういう中でどうやって案件を取ったか気になるんですがお聞きしてもよろしいでしょうか?

澤木さん
僕はほんとに運がよかったなと思うんですが、今でこそAIブームじゃないですか。
当時まだAIブームの前に大学時代にAIの研究をしており、フリーランスになった時はAIブーム真っ只中だったんです。
その時に僕がAIができるというのを周りの方たちがすごく知っていたので、フリーランスになるタイミングで「ちょっとAI手伝ってくれ」と言われ、会社を辞めたタイミングでいきなり初日から100万円で案件を受注してました。

インタビュアー・森
すごいですね。
案件を取るにあたっては前に勤めていた会社が関係してたっていうのが大きいんですか?

澤木さん

インタビュアー・森
そうなんですね。
ではそこからフリーランスを経験して現在は会社を4つ持っているということなんですね。

澤木さん

インタビュアー・森
なるほど。4つの会社どういう経緯で、作っていったのかすごく気になるのですが、順番をお聞きしてもよろしいですか?

澤木さん
元々起業したときにはそんなに会社をたくさんつくるとは思っていなかったんですが、フリーランスを始めて、ずっとITでやっていて、やっているうちにITでお客さんの会社経営を助けるという意味で、なんかヒーローみたいな立ち位置だったので、『ITヒーロー』という名前で会社を作ったんですよ。

インタビュアー・森

澤木さん
それでその会社を作ってから、1年ちょっとはずっとIT系コンサルティングと受託開発を続けつつ、自分たちで自社サービスを作るというのをやっていました。それでその時点で事業を売却するところまでいきました。

インタビュアー・森

澤木さん
そのタイミングでITをカットして、もうちょっと経営のコンサルティングに力を入れたいなと思い、法人向けに経営コンサルを始めるぞと思いつくったのが、『ごりらぼ』という会社です。
ゴリラのラボラトリーで『ごりらぼ』です。Twitterのアイコンがゴリラだったので、ゴリラがやる、経営の実験室みたいなコンセプトでコンサルをやるということで、2社目をつくりました。

インタビュアー・森

澤木さん

インタビュアー・森

澤木さん
それは初めて外部から株式で資金調達をして、600万くらい集めて行っている最中です。
アイデアをどう形にするのか

インタビュアー・森

澤木さん

インタビュアー・森

澤木さん
一般的に経営論やマーケティングを学んでから起業する方は多いと思いますが、それは実践にあまり役立たないことが多くて、経営マーケティングっていうのはもう既に出来上がってるビジネスモデルとか、出来上がってる組織とかをどう伸ばしていくかと言う考え方が多いんですね。
起業して0から1をつくっていくとなった時に、みんなやり方がわからなくなって、結構失敗しがちというか、だから起業が難しいと言われるんですが、そこを理屈として「こうしたらうまくいきやすいですよ」とか「無駄なことを考えないでスムーズに行きますよ」というのをお伝えするコンサルティングを行っています。

インタビュアー・森
なるほど。それでは、起業したい人って様々な業種があると思うんですが、その業種は起業したい人に選ばせた状態で起業させるんですか?

澤木さん

インタビュアー・森

澤木さん

インタビュアー・森

澤木さん

インタビュアー・森

澤木さん
通常はこういうコンサルティングは法人向けにやってることが多いので、個人向けはあまりないというか、個人向けは事業計画書を作って、それをコツコツやっていくスモールビジネス型のコンサルティングが多いんですけど、
僕の場合は、スタートアップとかシリコンバレーでやっている『アイデアをどう形にするか』と言う戦略コンサルを個人向けに提供してるという、結構珍しいタイプだと思います。なのでそういう事業を『ザ・ビジョン』でやっているという感じです。

インタビュアー・森

澤木さん
評価が高い人は「澤木さんのおかげで、めちゃくちゃ夢が叶いました」と言ってくれるんですが、
逆に、これは僕がもっと改善しなければいけないことだと思っているんですが、
起業したいと言いつつ、なかなか行動が継続できない、モチベーションが低い人とかを引っ張り上げることができなくて、理論上はうまくいく戦略を提供してあげられてるんだけど、結果的に行動できずに失敗してしまうということがあります。

インタビュアー・森

澤木さん
それを「僕の教え方が悪いから理解できなかった」と後になってから言われるケースがあったりとかするので、そこら辺のマネジメントというかモチベーションアップの教育部分をサービスの質として向上させていかなきゃいけないなというチャレンジを今頑張っているところではあります。

インタビュアー・森

澤木さん

インタビュアー・森

澤木さん
できちゃう人は、なんか頑張れちゃう人が多いと思うんです。
小さい時から頑張ればうまくいったという成功体験をたまたま得てこられて、頑張ればうまくいくって認識していているので、大人になっても頑張れると思っているんですが、
その勝者の理論、頑張ればうまくいくというのではなくて、今まで成功体験がたまたま積み上げられてこなかった人達に、小さな成功体験からモチベーションをアップしてもらえるような理論と言うよりは仕組みがあったらうまくいきそうだなというのを今模索しながら思っているところではあります。


インタビュアー・森
なるほど。それはいいですね。
では、次に『both Q and Q』の事業について聞いてもいいですか。

澤木さん
なので投資する人と言うのはこの事業が儲かるかどうかというのをすごく見て、これは伸びそうだから投資すると言うのが一般的だと思うんです。ただ、僕の会社は事業アイデアはまだ考えていません。これから考えます。

インタビュアー・森

澤木さん
僕が築き上げてきた独自の理論というのがあって、これを使えばうまく上場までこぎつけられると思うので、そういう理論とか僕自身に投資してくれる方ぜひお願いしますという感じですね。

インタビュアー・森
なるほど。
これから学生で起業したい方は資金調達がすごい大事になると思うんですが、実際にどうしたらいいの分からないと言う方が多数いると思うんですね。
なので、どういった形で資金調達するのがいいのか具体的に教えていただきたいです。

澤木さん
資金調達ってみんなお金があれば起業はうまくいくと思っていると思うので、みんなやりがちなんですが、初めての起業では資金調達は絶対にしないほうがいいと思っています。

インタビュアー・森

澤木さん
自分が手にしたことのないお金って、自分で使い切るプランが立てられないんです。
なので資金調達でいきなり1千万到達しましたといっても、1千万を手にしたことがない人は、そのお金をうまく使うことができないので、大体資金調達が成功した会社は失敗します。

インタビュアー・森

澤木さん
なので資金調達を成功させるのは意味ないというのが前提にあるというのを思っていただきたいです。
1社目を自力でやって、売り上げ出してEXITしてそれでお金入りました。一億で売却できたから1千万位は資金調達したいなと思った時に、どうしたら良いかというと、
今の流行ではやっぱりFUNDINNOとかクラウドファンティングを使ったり、あとはアイデアの状態で投資してくれるベンチャーキャピタルとか有名なエンジェル投資家のところに行って、プレゼンをして投資してもらうというのが一般的だと思います。

インタビュアー・森
なるほど。ではまとめると、これから起業するという方は資金調達よりも先に0から1を生み出すという事をやったほうがいいということですね。

澤木さん

インタビュアー・森

澤木さん

インタビュアー・森

澤木さん
例えばテックキャンプのマコなり社長はすごい大きい会社を持ってるので、それを僕が当時からやっていれば戦えたのかもしれないんですが、今から売り出すのはライバルが強すぎると思います。
それでもっとこれから先5年10年を見たときにどうなるかと言うと、例えばANAが給料とボーナスをカットして副業解禁したニュースがあったじゃないですか。
それはつまりみんな自分で稼いで生きていってねという個人主義の時代になっています。
そうなったときに、どういう人が生きていけるかというと、実践的なスキルよりもまずは社会人としての基礎力が大事になってくると思います。

インタビュアー・森

澤木さん
でもブラック企業に入ると全然上司との馬もあわないし、全然成長できなくて、行き詰まるみたいなことになりがちです。その辺の基礎力を上げられる事業をやるともう少し伸びるのではないかと今目をつけています。

インタビュアー・森
確かにそうですね。たまにレスが遅い人とかいますよね。

澤木さん
このスピード感を出せるか出せないかで、 仕事の進みもすごく変わってくると思いますね。
やっぱりこういう能力は行ってきた人だけが持てる能力というのはもったいないと思うので、こういう事業はあってもいいんじゃないかなと思っています。

インタビュアー・森

澤木さん

インタビュアー・森

澤木さん
やっぱりやれないんだったら、「ごめんなさいやっぱりやれません。」っていう一言があれば次に繋がると思うんですが、それを逃げちゃうとかだと次がなくなるのがもったいないと思うんですね。
でもそれも分かっててもできなかったりとか、わかってない人もいると思うので、そういう人向けの事業もあってもいいのかなと思ってます。

インタビュアー・森

澤木さん
一つは世の中の流れ、もう一つはさっき言った顧客の満足度の高い人と低い人の別れた部分の低い人の傾向というのがその基礎の部分ができていないことがわかってきて、起業以前にもっとベースの部分ができていなくて、やっぱり仕事の進め方がストレスになるくらい分かっていないんだなということに気づいたので、そういう流れはありました。

インタビュアー・森
なるほど。それこそ経験があったからこそのアイデアなんですね。

澤木さん

インタビュアー・森
なるほど。ではこれは最後に聞こうとか思ってたんですが、学生さんとか社会人の方とかで専門スキルもない、あんまり何か一つに没頭してこなかった方って、おそらくいると思うんですよ。
成績がどれもがなんか標準的なみたいな人っているじゃないですか。
そういう方がもし起業したいってなった時のアイデアの選び方のポイントとか何かそういったところとかも是非お聞きしたいんですが、なにかありますか?

澤木さん
ビジネスをやるのであれば、とりあえず既にうまくいっている人のものまねをすれば十分だと思います。
僕もコンサルティングとか受託開発っていうのはすでに他の人がやっていることから始めているので、そのモノマネをしながら自分の立ち位置をつくっていって、その経験が積み重なってくると、皆共通してこれができないよなという部分が見えてきて、それがアイデアになるんです。</span

インタビュアー・森

澤木さん
何か考えて考えて良いアイデアをとやっている人は、本当に動けなくて時間が経っちゃうので、それがやっぱり機会損失になってしまって、それが一番大きい損失だと思っています。
時間は戻ってこないんですよね。だからとりあえずまねしながら動いてデータを集めるという感じです。
会社員と比べてストレスが減った。

インタビュアー・森
なるほど。では、トータルして今まで起業をしてきて良かったところ、悪かったところをお聞きしたいです。
まずは良かったところからお聞きしてもよろしいですか?

澤木さん
良かったところは、ちょっと語弊があるんですが、自由度が増したという感覚はあります。
自分のやりたいことをやって、自分のやりやすいスタイルでやれるようになったので、会社員を経験して、会社員と比べてのストレスが減ったというのはすごくあると思います。

インタビュアー・森

澤木さん

インタビュアー・森

澤木さん
そうですね。やっぱり起業のリソースってやっぱりお金とか人とか知識とか色々あると思うんですが、時間だけはみんな1人当たり平等に持っていると思っていて、
その時間をどこに投資できるかということで決まると思っています。
最初投資できるのものは時間しかないので、それを考えると好きなことをやるのがいいのかなと思います。

インタビュアー・森
時間というところではそうですよね。
でもこれは悪かったところにもなるかもしれないんですが、起業したら労働時間が増えるというのもあると思っていて、立ち上げ時は社会人の時と比べて増えてないですか?

澤木さん

インタビュアー・森
え、それは凄いですね。
やっぱりそれは元々大学時代とか社会人時代のスキルを使ってということですよね。

澤木さん
やることない時は本当にやることないので、僕は将棋ウォーズとかスーパーマリオサンシャインとかをやって時間をつぶしていました。
なので、好きなことやっているのであれば、趣味で時間を潰しながら、できる勉強とかをちょこちょこやっておく。だから自分はあんまり労働時間は増えてないという感じはします。

インタビュアー・森
逆に悪かった所というか、聞いている感じ、結構スムーズに流れてきたかなという風には感じるんですが、何かその中でもやっぱり苦労したところとか、大変だったこともあると思うのですね。
苦労する場面とかそういうとこをちょっとお聞きしたいです。

澤木さん
でもそれはお金の借り方で連帯保証人になるとか悪い投資家にお金を借りて、利息が大変になるという知識の無さからくることだと思います。
だからベースとして怪しいところとか変なところには近づかず、知識があれば起業にデメリットはないと僕は思っています。

インタビュアー・森
なるほど。その最初の知識が大事ということですか?

澤木さん
それは怪しくないか、一度疑ってかかってちゃんと自分でネット調べたり頼れる専門家の人に聞いたりして、ちゃんと自分でうまくリスクを排除できれば全然問題ないと思います。

インタビュアー・森

澤木さん
Twitter のダイレクトメッセージで儲かりますってメッセージが来たとしても僕は100%嘘だと思うぐらい疑うので、それぐらい疑ってかかれる人であれば大丈夫だと思います。

インタビュアー・森
なるほど。確かに疑わない方もいるかなと思うんですが、そういう人たちには一旦疑えっていうことを言うしかできないですね。
では起業のデメリットとか大変なこと、苦労したことはあんまり感じてないっていうことですかね。

澤木さん
それはあくまでも会社員で給料もらいながら仕事している時のストレスとあんまり変わらないないと思っていて、仕事って起業とか関係なく元々めんどくさいことだと思うので、そこは会社員とあんまり変わらないと思います。
準備するよりもまずは起業してください。

インタビュアー・森
なるほど。ありがとうございます。
では、最後になるんですが、これから起業する方へ最後に背中を押すメッセージを頂ければと思います。

澤木さん
僕が起業したい人の支援をしてきた中で思うことは結局、「準備するよりもまず起業してください」ということですね。
結局全て準備してから起業するっていうのは無理だと思います。
いつも料理に例えるんですけど、フライパンの使い方、電子レンジの使い方をすべて覚えて、全部準備してから料理を始めたりするとすごく時間がかかるじゃないですか。
でもお腹空いてたら間に合わないと思うんですね。
本当にお腹空いてたら、とりあえずやかんに水入れて、お湯沸かしてカップラーメンにお湯注ぐと、そんなに美味しいものじゃなくてもとりあえず食えると思うんですね。
なのでこういう失敗してもいいから、まずはこのカップラーメンを作ろうという目的に向かって走りだそうという力を踏み出したら、結局みんなうまくいくと思っているので、そういう自分を信じてやってみて欲しいと思います。
行動できない人ってすごいリスクを恐れて、怖がりさんだと思うんですが、その力を行動する前じゃなくて、行動した後に使ってほしいです。
行動したら、失敗したらどうしようと思って、このままだったらお金がなくなる、倒産する、間に合わなくてお客さんに怒られるかもしれないとか、追い詰められた時に怖がりさんはちゃんとその打開策が見つかるので。
起業する前じゃなくて、起業した後にそのリスクの強さをエネルギーに変えて頑張れると思うので、それを信じて起業してみてほしいと思います。

インタビュアー・森
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